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触覚がカラダと心に与える影響  

こんにちは。
奥沢・自由が丘・田園調布エリアのパーソナルジム併設鍼灸院 THE DiME です。

 

みなさんは普段、「触覚刺激」がどれほど大切か意識したことはありますか?

実はこの 触覚 が、痛みの改善やリハビリ、

そしてトレーニングの質を高めるためにとても重要な役割を果たしているんです。

 

1. ファーストタッチ(物が触れる感覚)
たとえばフォームローラーやボールで体に軽く圧をかけたとき、

皮膚にあるセンサーが「ここに何かが当たっている」と脳に伝えます。

このとき働いているのが Aβ線維 と呼ばれる神経で、物の形や質感を感じることができます。

 

こうした刺激を使った 触覚識別訓練(素材や形を当てるトレーニング)を行うと、

脳の中にある「自分の体の地図(脳内マップ)」が整っていきます。

慢性的な痛みがある方では、このマップが乱れていることが多いのですが、

触覚訓練をすると脳が修正を始め、痛みの軽減につながることが研究で分かっています。

 

2. セカンドタッチ(人に触れてもらう感覚)
一方で、人に触れてもらうときに働くのは C線維 という神経です。

これは「ゆっくり・やさしいタッチ」に反応し、

ただの感覚ではなく「安心する」「心地よい」といった情緒に関わります。


 
この感覚が得られると、

副交感神経が優位になりリラックス

ストレスホルモンの低下

不安や緊張の低下

といった変化が起こり、脳の働きまで落ち着いていくことがわかっています。


ちなみに、当院の フェイシャル施術 では、このセカンドタッチの神経伝達を活性化させるようなタッチを大切にしています。

お顔の筋肉や皮膚に優しく働きかけることで、リラックス効果と美容効果を同時に引き出しているのです。

 

3. 触覚と治療の関係
筋膜リリースなどの手技も、実際には「組織を直接変えている」というよりも、

皮膚や筋膜にある受容器(センサー)を通して自律神経に働きかけていると考えられています。


また、鍼治療のなかでも トリガーポイント鍼療法 では、

思わず「うわ~、そこです!」と感じる独特の刺激がありますよね。

これは痛みの原因となる筋肉にしっかりアプローチしている証拠であり、

同時に 体性感覚を強く刺激して脳内マップを整える最適な方法 でもあるんです。

 

4. トレーニングへの応用
最近の研究では、トレーニング前に触覚を高めるアプローチをすると、動きがスムーズになる ことも報告されています。

当院でもトレーニング前に触覚刺激を行い、

一時的に筋肉の緊張を和らげてから運動に移るようにしています。

 

これによってリハビリに集中しやすくなり、動きの質もアップ。

結果として、トレーニング効果を実感しやすくなるのです。

 


実際に当院に通われている方の一例をご紹介します。

 

慢性腰痛で来院された40代の男性

「常に腰が重だるい」とお悩みでした。
施術では、まず軽いタッチと二点識別テストを行って脳の感覚マップを整え、腰周り、脚周りの筋肉を調整しました。

その結果、ご本人も「力みが取れて動きやすい」と実感。

リハビリの集中力も高まりました。

 

 ※二点識別テストとは?
2本の細い刺激を皮膚に当てて「1点に感じるか、2点に感じるか」を判別するテストです。
触覚の解像度を高め、体性感覚を改善するトレーニングの一つです。

 

デスクワーク疲れと顔のむくみで来院された30代の女性

フェイシャルのコースで来院。
「顔がスッキリしただけでなく、呼吸もしやすくなった」と感想をいただきました。

副交感神経が優位になり、リラックス効果を全身で感じられたケースです。


 

当院では、機能神経学(今回の内容では触覚刺激)・パーソナルトレーニング を組み合わせて、

痛みの改善からボディメイクまで幅広くサポートしています。

「痛みを改善したい」
「トレーニング効果を高めたい」
「リラックスしながら美容ケアもしたい」など、ご希望に合わせてプランをご提案します。