こんにちは!
世田谷区奥沢・自由が丘・田園調布エリアのパーソナルジム併設鍼灸マッサージ治療院 THE DiME です。
今回は、一見すると原因がわからない、少し複雑な首・肩こりの症例をご紹介します。
長期間続く肩や首の重さ、頭痛にお悩みの方は、もしかしたら今日のブログがヒントになるかもしれません。
【施術前の状態】
(イメージ画像のため左右が逆になっています)
つらい症状は右側、でも動作チェックでは左に…?
今回の患者さんの主訴は、肩こり、首こり、頭全体の重さ(頭重感)でした。
特に右側の症状が強く、日常的にも右の肩や首のつらさを感じていらっしゃいました。
しかし、首の動きをチェックしてみると、不思議なことに、右に頭を倒したときに左側の首筋に強い突っ張りを感じるという状態でした。
自覚している症状は右なのに、体の動きで現れる症状は左。
この「左右のズレ」が、長引く不調の原因になっていると考え、さらに詳しく体をみていくことにしました。
【目の動きと体のバランス、そして体性感覚の関係】
このような、自覚症状と動作時の症状に左右差がある場合、体の感覚やバランスを司る機能に問題があることがあります。
そこで、
まず「前庭覚(バランス感覚)」と「視機能(目の動き)」、
そして「体性感覚(触覚や体の位置を感じる感覚)」のチェックを行いました。
すると、以下のことが判明しました。
・前庭覚: 右足で片足立ちをするなど、右側でのバランスをうまく保てていない
・視機能: 特に右目の動きが硬く、右に視線を動かすと体のバランスも崩れる
・体性感覚: 右半身の筋肉が緊張し、頭の位置や体の軸をうまく認識できていない
この結果から、今回の患者さんの症状は、右目の酷使やそれに伴うバランス機能・体性感覚の低下が根本的な原因ではないかと考えました。
【目と体のバランスを整える】
まず右半身に軽く負荷をかけながら、目の動きを改善するために「眼」の運動を丁寧に行いました。
すると、
施術前はうまくできなかった右側でのバランス保持やスムーズな目の動きができるようになったのです。
この時点で再度首の動きを確認すると、右に頭を倒した時の左側の突っ張りはかなり軽減し、可動域も大幅に向上しました。
その後、残った右側の肩や首の症状に対して、鍼とマッサージでアプローチ。
15分ほど置鍼(ちしん)すると、施術前のつらかった症状はほぼゼロになり、とても楽になっていただけました。
今回のケースのように、
長引く肩こりや首こりには、
体の使い方や目の疲れ、そして体性感覚の乱れが影響していることが多々あります。
「マッサージに行ってもすぐに元に戻ってしまう」
「どこに行っても良くならない」
といったお悩みをお持ちの方は、もしかしたら、今回のように根本的な原因が別の場所にあるのかもしれません。
当院では、
こっている場所を揉む、針をするだけでなく、
体のバランスや動きのクセまでしっかりと見極め、
一人ひとりに合った根本的なアプローチを大切にしています。
長年の不調にお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。