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膝の痛み

こんにちは、

はり・きゅう・マッサージ治療院 THE DiMEの小井手です。

今回は、「膝の痛み」についてお伝えします。



膝の痛みと言っても様々。




①ジャンパー膝(大腿四頭筋腱付着部炎)・膝蓋上嚢
②ランナー膝(腸脛靭帯炎)
③膝蓋大腿関節症(有痛性分裂膝蓋骨)
④タナ障害
⑤変形性膝関節症
⑥外側半月板障害
⑦内側半月板障害・関節症・滑液包炎
⑧ジャンパー膝(膝蓋腱炎)・膝蓋下脂肪体
⑨鵞足炎
⑩オスグッドシュラッター病(脛骨粗面の炎症)

整形外科では、上記のような病名をつけられることがよくあります。

私は、中学の時にバスケットボールをやっておりましたが、
⑩のオスグットに悩まされた経験があります。

さて、皆さんは「膝痛」についてどのようなイメージをもっていますか?

一般の方は、特にこれといった受傷起点がなく
膝の違和感から始まり、徐々に痛みが強くなるパターンが多く、
「膝痛」でお越しの患者様は皆さん口を揃えて、こうおっしゃいます。


「関節が変形しているから痛いんでしょ??」


もちろん整形外科にて、

レントゲンやMRIで変形していると診断されてお越しになられた方の膝は、

間違いなく変形が起こっているのだと思います。


でも、整形外科にて関節の変形が認められず

にもかかわらず、痛みに悩まされている方も同時に多数存在するのです。


不思議なことに共通している症状も非常に多く、

必ずしも変形が痛みと直結していないのではないかと私は考えています。


変形は変えることはできませんが、

足の使い方や足を動かすモーターとなる筋肉に変化をもたらすことはできますよね。


先日お越しになられた患者様の症例を元にお伝えします。



70代の女性 K 様 

2か月前に左ひざに痛みを感じていたが日常生活には問題ないため、

特に治療はせずに生活しておられました。

痛みを強く感じるのは、「しゃがむ動作」で、

正座のように深く曲げると「膝のやや内側」に苦痛を感じるとのことでした。
(先ほどの図でいうところの、⑤と⑦と⑨のエリア)


茶道をされておられるので、どうしても膝を深く曲げなくてはならず、

今回、「針で何とかならないかな」と思い、お越しになられたようです。



◆まず、できる範囲内での屈伸動作を数回行ってもらい、動きの解析。

患者さんのイメージ通りできているのかどうかがポイント!

体性感覚の乱れがあると、イメージ通りの動作ができないからです。


まず、一番気になったのは、「アンバランスな動き」です。

ご本人は「まっすぐ上下運動をおこなっている」とおっしゃるのですが、

明らかに右に重心がずれている印象。

当然、左の膝痛があるのでかばう姿勢で右にずれるのは考えられますが、

屈伸動作の初期段階でブレていたのです。


こ、れ、は、

バランスを司る、
三半規管などの前庭系(耳の中)に問題があるのでは??

簡単なテストをすると、
やはり、エラーがありました。

耳と眼は近くにあり、神経的にも協調し合っているので「眼」にも影響が出ます。

少し目の運動をしていただいた後、屈伸動作をしてもらうと

動作初期のブレは解消し、膝の可動域も随分出ていました。


◆次に
左右の荷重を診ると、
明らかに左に体重を乗せることができていないことがわかりました。

これは、体性感覚の股関節のエリアが不鮮明になっていると解釈できます。
(股関節はどこ?どこか分からないから、どうやって力を入れるのかもわからない状態)


仰向きで寝ていただき、股関節の認識を高めるために
関節運動や感覚の感度を上げることを行いました。

起き上がり、再び荷重チェック。
今度は随分乗せられていました!


◆続いて、
筋膜、トリーポイントを対象にしたアプローチに入ります。

脚を中心に満遍なく触察。

・臀部、股関節に関する筋 ⇚ 膝の痛みだけど、とても大事!
 

・モモ前の筋(大腿四頭筋)★特に外側広筋


・脛の後ろ、脛の前の筋(前脛骨筋、後脛骨筋など)

 

・お皿の周り(膝蓋下脂肪体、膝蓋上嚢)⇚ 青丸で囲んだ部分





これらの筋肉や組織に硬さや動きの悪さを感じました。



トリガーポイントにしっかり針を当てて、

「ローカルトゥイッチ(筋肉の収縮反応)」を起こし、

体性感覚、筋筋膜の状態を整えました。


最後にフロスバンドを使用し、

浅筋膜(皮膚の下の筋膜)や深筋膜(筋肉群を包む筋膜)の感覚センサーを刺激。

お皿(膝蓋骨)にもアプローチして、この日の施術は終了です。



施術後は、多少の違和感はあるようでしたが、

可動域の変化が随分とみられ、

あと数回の施術で、正座までもっていけそうな手応えを感じました。



Fさんの場合、
病院には行かれておらず、変形があるかどうかはわかりませんが、

ご年齢を考えると変形していてもおかしくないのかなと思います。

関節の変形については、さまざまな研究が行われていますが、

現段階では、

・「関節の変形がある人」と「痛みを感じる人」の割合に相関関係はない
・「変形の重症度」と「痛みを感じる人」の割合は相関関係がある

と言われています。

つまり、
関節の変形があっても問題がないケースもあるが、
変形が酷い場合は痛みを感じやすいのではないかということです。


早期の段階であれば、

体性感覚や機能的な部分、筋筋膜へのアプローチで解決できる可能性は高いと

考えてもいいのかもしれませんね。


参考になれば幸いです。